第十九巻

夜、小学館藤子・F・不二雄大全集」の「ドラえもん」第十九巻を一気に読んだ。これに載るのは、昭和五十四年から昭和五十八年まで小学館の月刊「てれびくん」に連載された作品群。「タンポポ空をゆく」や「行け!ノビタマン」、「二十世紀のおとのさま」、「森は生きている」のような傑作が満載されている。
巻末に解説文を寄せているのが、「てれびくん」愛読者だった声優の関智一。かつて脇役として「ドラえもん」に出演したとき、スネ夫ジャイアンを演じる肝付兼太たてかべ和也の後姿を見て感銘を受けた思い出と、やがて自分自身がスネ夫を演じるようになってから改めて抱いた先輩方への思いが述べられていて、なかなか読み応えがある。