Free!第二話&第三話

借用中の「Free!」DVDから、第二話と第三話を視聴。
第二話。
七瀬遙、橘真琴、葉月渚が岩鳶高等学校に水泳部を創る話。校則によれば、部活動の創始に必要な最小限人数は四人と条件付けられているので、何としても四人以上を集めるべく、三人は奮闘した。
入部の特典は岩鳶町ゆるキャラ「イワトビちゃん」のフィギュア。驚くべきことに、七瀬遙の手作り。彫刻刀で木材を手際よく彫り刻み、短時間に次々制作していた。七瀬遙は工芸家にもなれるのではないか。
しかるに、こんなにも素晴らしい木工芸作品を誰も欲しがらなかった。入部希望者は見つからなかった。竜ヶ崎怜からも既に陸上部員であることを理由にして拒否された。
長閑な三人組の奇妙な奮闘は功を奏しなかったが、幸い、松岡凛の妹である松岡江がマネイジャーとして参加し、四人が揃った。
それにしても、「ハイ☆スピード!」における岩鳶中学校には桐嶋夏也と芹沢尚の率いる立派な水泳部があって、大勢の部員を抱えて実に盛大だったのに、どうして「Free!」の岩鳶高等学校には水泳部がなかったのか。椎名旭や桐嶋郁弥はどこへ去ったというのか。やはり別の物語であると解するほかない。
第三話。
松岡江の剛腕によって岩鳶高等学校水泳部は早速、鮫柄高等学校との合同練習を予定した。岩鳶高等学校に水泳部が創設された事実に応じて松岡凛も鮫柄高等学校水泳部へ入部した中、この合同練習には、松岡凛と再び泳ぐ機会になるかもしれないという意味、そして水泳の強豪校として知られる鮫柄高等学校の豪華な屋内プールで泳ぐことができるという意味があった。しかし合同練習を実行するためには最低でも四人の選手を揃えなければならなかった。部員四人ではなく、選手四人。そこで葉月渚は、何となく心惹かれる竜ヶ崎怜を陸上部から引き抜くべく、執拗に声をかけて勧誘し続けた。なかなか応じようとはしなかった竜ヶ崎怜は、何となく参加してみた合同練習で、七瀬遙の泳ぐ姿の美しさに感銘を受けて、ついに入部を決意した。
何事にも理論を重んじ、理論に囚われている竜ヶ崎怜は七瀬遙のフォルムに「自由」を感じ取り、自身もまた美しく「自由」に泳げるようになりたいと思ってそのことを云い表そうとしたが、七瀬遙は即座に「自由」ではなく「フリー」であると遮った。これは七瀬遙が「フリー」(自由形)しか泳がないことを表していよう。竜ヶ崎怜の深い思念、観念の表明に対して、七瀬遙はあっさり単純明快な事実の言明で応じた格好で、その擦れ違いが面白い。二人は正反対。でも、どこか似てもいるのだろうか。