仮面ライダーゴースト第四十一話

平成仮面ライダー第十七作「仮面ライダーゴースト」。
第四十一話「激動!長官の決断!」。
眼魔世界長官イーディス(竹中直人)は、予て新帝アデル(真山明大)が暴走して道を踏み外していることを危機と認識してきたが、ついに非常事態を止めるべく反逆の行動に出て、アデルに体当たりをした勢いで人間界へ飛び出した。そしてアデルによって止めを刺されようとしていたところを天空寺タケル(西銘駿)、深海マコト(山本涼介)、アラン(磯村勇斗)等によって保護され、大天空寺へ匿われた。
月村アカリ(大沢ひかる)等の詰問に応える形でイーディスは、眼魔界の力の根源としてのグレートアイと、その力を活用した眼魔界の成立と破綻について語り、破綻の原因をなしたのがグレートアイを防御するために彼の発明したガンマイザーだったことも明かした。驚くべきことに、眼魂を使用して生命を永続化させるイーディスの計画を、月村アカリは正確に理解していたらしい。
ガンマイザーはアデルに対し、力を与えることを拒否し始めた。理由は、アデルに足りない点があるということ。何が足りないのか?というアデルの問いに、ガンマイザーは答えを与えるのではなく、謎を解く鍵が天空寺タケルにあることのみを教えた。なぜ答えを与えず鍵のみを与えたのか。(視聴者に対して謎を残しておいて注意を惹きたいという番組制作者の意図を別にすれば)ガンマイザーは敢えてアデルを試したということだろうか。
イーディスによれば、ガンマイザーは自力で学習を重ねて成長を続け、どこまでも強くなる。そしてガンマイザーは今、天空寺タケルという強敵の力の根源が心にあることを察知し、心を獲得すべく理解しようとしている。そしてそれがアデルには足りていない要素であることをも既に見抜いている。そうなればガンマイザーは今やアデルを見限り始めているのかもしれない。アデルと御用科学者イゴール山本浩司)は人間に感情があり心があることを理由にして人間を蔑んできたが、ここにきて事態が逆転し始めているのだろう。