市役所と無印とダイキ平和通/妖怪ウォッチ第二百十話/フミカのケータ化/ケータとフミカの未来予想図/妖怪ひな祭における二極構造から多極構造への転換

 午後三時二十分頃から休暇を取って、松山市役所の窓口へ。住民票を得るため。昔とは違って実に丁重な対応を受け、まるで市役所ではないかのようだった。それで用件は直ぐに終わったので、大街道の無印良品で半透明の小型の深型の箱と普通の箱と浅型の箱を買って帰宅。直ぐに外出し、環状線を清水町駅で降りて大工道具店へ。半透明の箱を五つ買って、環状線を上一万駅で乗り換えて道後まで戻り、帰宅後、買ったばかりの箱の内三つに明治から昭和初期までの古雑誌を収納。永らく、封筒に収めて袋で包んで段ボール箱に押し込んで放置してしまっていたが、久し振りに開封してみれば驚くべく貴重な、しかも膨大な資料群で、買った時期の志の高さを想起した。当時よりも今の方が良いと云える面もあるが、取り戻さなければならない面もあると感じた。
 ところで。
 ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」公式チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で配信された第二百十話を視聴。
 一。
 妖怪リアクション大王事件。
 ハクション大魔王のような格好をした妖怪。物事を全て「笑い」の形式に落とし込んでしまうのはテレヴィ芸能の悪影響で、元凶は、素人にまで芸人のような振る舞いを要求する「大物芸人」の言動にあるのだろう。わらえ姉の性格もそうした風潮の産物であるとすれば、わらえ姉がリアクション大王に太刀打ちできなかったのは当然だったろう。
 この話の最大の見所は、フミカがケータと同じく酷い目に遭った点にある。
 二。
 恐怖の貯金箱事件。
 ヒキコウモリがケータに見せた「妖怪テレビ」受像機の、「妖TV」制作の番組はケータの過去の行為を記録していたばかりか、その裏にあった妖怪の影響力をも明らかにしていた。それどころか、現状の延長上に来るはずのケータの未来をも予想してみせた。そこではケータはフミカに愛されていた。常に金の欠如に悩まされていたケータにフミカは常に失望しながらも、辛抱強く付き合い続けていた。ヒキコウモリは恐ろしい「未来予想図」として見せたが、実際には、かなりの幸福な未来であり得る。
 ムダヅカイは貝の妖怪。遠い昔には貨幣として貝が使用されていたことに因んでいる。そこでケータは貝であるムダヅカイを熱して調理して、ひも爺に食べさせた。流石、ケータは戦に巧み。
 三。
 みんなで仲良くひなまつり事件。
 御雛様の座を賭けて妖怪たちが戦う恒例行事。司会をつとめるのはコマさん&コマじろう兄弟。ケータ、ジバニャン、ウィスパーも招待されて観戦。
 ふぶき姫、椿姫の対戦に今回は百鬼姫も加えたが、さらに乙姫、にんぎょをも加えていたのは、二極構造を多極構造に変えることで対立の構図を和らげ、対戦の局面を減少させることで体力を温存しながら前進することを狙ったのだろうか。しかし反面、これは敵と味方を曖昧にして、皆が仲間であるかのように見せかけながら皆が皆に対して狼であるような勢力均衡(バランス・オブ・パワー)の状況であり、高度な心理戦、複雑な戦略の常態化を強いるとも云える。実際、ふぶき姫、椿姫、百鬼姫は相互に対して極めて戦略に富んでいたろう。もっとも、強いて云えば最も柄の悪い百鬼姫だけは常に素直でもあったろうか。