花より男子2最終回

TBS系。金曜ドラマ「花より男子2」。第十一話＝最終回。
原作：神尾葉子（集英社マーガレットコミックス）。脚本：サタケミキオ。音楽：山下康介。主題歌：嵐「Love so sweet」（J STORM）。制作：TBSテレビ。演出：石井康晴。
道明寺司（松本潤）は中島海（戸田恵梨香）の嘘を見抜いた。真実を知ることによって嘘を見抜いたのではない。海の言が嘘でしかあり得ないことを、海の拵えたクッキーを味わって、舌で見抜いた。そして海の嘘に動かされて吹雪の山へ向かった牧野つくし（井上真央）を遭難から救出するため、道明寺司は走った。牧野つくしを思い出し、何者であるかを知ったから走ったのではない。ただ、その女を救わなければならないことを、体が憶えていたのだ。記憶が甦らない中、最も大切なことを体が憶えていたというのが実に道明寺司には相応しく思えた。興奮度の高い逆転劇二連発だった。
山小屋での記憶の甦りが実によかった。中島海に対する花沢類（小栗旬）の怒りも実によかった。
牧野晴男（小林すすむ）の運転する車の調子が悪くて牧野つくしは日本武道館における卒業式典に遅刻した。必死に走り続けていた牧野つくしの前に迎えに現れた道明寺楓（加賀まりこ）と秘書の西田（デビット伊東）、使用人頭タマ（佐々木すみ江）。シンデレラの前に現れた三人の賢者と云えるだろう。颯爽としていて迫力があった。