仮面ライダーウィザード第二十六話

平成「仮面ライダー」第十四作「仮面ライダーウィザード」。
第二十六話「学園潜入」。
メデューサ中山絵梨奈)によく似た高等学校生の女子が出現した。稲森真由(中山絵梨奈)という人物で、海外へ留学していた間に両親と姉が行方不明になり、帰国後は寮のある高等学校へ転入して寮で生活している模様。姉というのは双子の姉で、名を稲森美沙(中山絵梨奈)と云う。メデューサの前身に他ならない。
換言すれば、稲森美沙は既にファントムによって「絶望」させられて亡くなって、ファントムの「ミサ」ことメデューサに化けたということだ。そうであれば当然、両親もファントム陣営によって殺害されたかと疑われる。稲森美沙の「絶望」の原因はそれだったのではないのか。妹の稲森真由の現在の「心の支え」が、一家四人を象った小さな人形にあるという事実から、そのことを想像できる。稲森真由は、両親と姉が今もどこかに健在であるに相違ないと念じているのだろう。
稲森真由がゲートであるのかどうかは今のところ判らないが、ともかくも、稲森真由の眼前に稲森美沙の姿をしたミサが出現して、しかもその正体がメデューサであるという事実は、稲森真由をも深く「絶望」させかねない。
それにしても、前回までの二話では、「古の魔法使い」ことビーストに変身する仁藤攻介(永瀬匡)の祖母、仁藤敏江(山口果林)が福井から上京してきて、ファントムに狙われたが、今回はファントム陣営の指導者であるメデューサの前身の、双子の妹が発見され、事件に巻き込まれ、さらには選りにも選ってメデューサやソラ(前山剛久)に利用されようともしている。
人間のままで魔法使いになった者と、人間をやめさせられてファントムの前身にされた者。それぞれの肉親がそれぞれファントム事件の当事者と化した場合に、魔法使いとその肉親はどう行動するのか?という話と、ファントムとその前身の肉親はどう行動するのか?という話とを対置することにもなるのかもしれない。
操真晴人(白石隼也)は稲森真由を捜索すべく高等学校へ潜入するため、高等学校の男子の制服を着て見せたが、流石に格好よく似合っていた。他方、奈良瞬平(戸塚純貴)は高等学校の女子を制服を着て、どう見ても女装にしか見えなかったが、女装としては似合っていたのかもしれない。今回の話では奈良瞬平がゲートの救出という場面で何時になく目覚ましい活躍を見せたが、もっと重要な活躍を見せたのは警視庁鳥居坂警察署の大門凜子(高山侑子)。警察のデータベースを検索して、生前の稲盛美沙について重要な事実を調べ上げたからだ。