仮面ライダーゴースト第三十九話

平成仮面ライダー第十七作「仮面ライダーゴースト」。
第三十九話「対立!父と娘!」。
魔界の新帝アデル(真山明大)と姉アリア(かでなれおん)の会話が色々真相を明かした。亡き先帝アドニス(勝野洋)が一家を伴って眼魔界へ移住して間もなく、先帝の后は亡くなり、王世子だったアルゴスも病で亡くなり、深く悲しんだアドニスは「完璧な世界」を望み、実現へ向けて動き始めたらしい。そしてその計画の中には、人間界への侵略は一切なかったらしい。
アデルは己が推進しているのは亡き先帝の願望していた「完璧な世界」の実現であると自称しているが、アリアはアデルが道を外れていると考え、もはやアデルがアデルではなくなったとまで感じ、アデルを倒すべく仮面ライダーネクロムに変身したが、アデルのガンマイザー軍団によって阻止され、敢えなく「消去」された。しかし本体は今も残っていて、復活できるのだろうか。
その直前、異変を察知してか事件の場に現れた眼魔世界長官イーディス(竹中直人)は、アリアが「消去」されるのを防ごうとしたのか、変身の構えを見せたが、「消去」完了を見届けるや、変身することなく静かに去った。果たしてイーディスは、あの瞬間、アデルに敵対してでもアリアを救いたいと思っていたのか否か。
魔界の御用科学者イゴール山本浩司)はアデルと十五ガンマイザーとの一体化という謎の事態に大いに興味を抱いた様子で、アリアにおける相対立する感情の一体化という非合理について分析すべく人間界へ赴いて情報採集を始めたガンマイザーのため後方支援に精出していたが、結局、天空寺タケル(西銘駿)によって「消去」された。しかし眼魔界には本体が残っていて、復活できるのだろうか。
今回の不可思議現象では、あたかも父と娘の魂が入れ替わったかのような形で話を進めているが、同時に、父の魂を蔵しているのが娘の身体ではなくガンマイザーの身体であるのは既に明確に描かれてもいる。もし天空寺タケルも深海マコト(山本涼介)もアラン(磯村勇斗)も誰もそのことに気付かないままガンマイザーを倒してしまえば、とんでもないことになってしまう。今回の話の最も恐ろしい要素がそこにある。