ウィンドウズ十によるパソコン占拠が真に迷惑である理由を漸く真に解する

吾パソコンをウィンドウズ十に占拠されたのは五月二十日の出来事であるから、早くも二箇月を経たと知る。その間、意外に直ぐに馴染み得たばかりか前のウィンドウズ八に比して使い易さを感じたこともあったが、そうして抱き始めた信頼感が今宵、完全に消滅した。なにしろ今宵は最初から異常だった。なかなか起動しなかった上、インターネット接続にも妙に時間を要した。そしてマイクロソフトエッジを使用しようとしたところ、使用できなかった。幸い、インターネット・エクスプローラのショートカット集の保管場所を把握していたので、それでgoogleに接続し、マイクロソフトエッジの病状について検索しようとしてみれば、文字を打ち込んでいる途中で凍ってしまい、先へ進めなくなった。仕方ないので再起動しようとしたが、それにも時間を要して一向に進まなかったので泣く泣く強制終了。再び起動させた。googleに文字を打ち込んでゆく際に動作が止まるのは予想変換の所為であると考え、文字の入力をメモ帳で行おうと考えたが、ここに至って、実はスタートメニューが出てこない症状までも発生していたことを知った。そこでメモ帳で作成したメモがマイドキュメント内にあるのを活用したが、そこでも入力作業が凍って先へ進めない事態に陥った。単純な解決策は「マイクロソフトエッジ」という語をそのまま英語で入力することにあると漸く思い到り、再び強制終了させて、インターネット・エクスプローラgoogleで検索に成功。マイクロソフトエッジの不能とスタートメニューの消滅こそは昨年来、多くの人々を見舞ってきたウィンドウズ十の病の典型であること、そしてその治療方法にも典型が既に確立されてあることを知った。治療を実行してみたところ、最終段階までは進み得たものの一向に終わった様子がないので困り果てた。仕方なく再起動してみれば異常なまでに時間を要したが、どうやら再建のための時間であるらしいことを読み取り得たので耐え続けた結果、ついに原状を回復した。三時間ばかりも無駄にして、既に深夜十一時を過ぎていた。