ニコニコ動画ソードアート・オンライン02公式チャンネル第三話と第四話と第五話

ニコニコ動画ソードアート・オンラインⅡ」(SAO第二期)公式チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/swordart02)で第三話「鮮血の記憶」、第四話「GGO」、第五話「銃と剣」まで視聴した。
シノンこと朝田詩乃(声=沢城みゆき)は、現実世界における「トラウマ」を乗り越えるため、ガンゲイル・オンラインに参加しているのだろうか。しかしガンゲイル・オンラインシノンになっている間、既に朝田詩乃とは別人に近い状態に変わり果てていて、「トラウマ」はそこでは完全に消え去っている。乗り越えようがない。しかも、現実世界で朝田詩乃を苦しめるのは「トラウマ」そのものであるよりはむしろ周囲の嫌な奴等であるように見える。恐ろしいことに、周囲の人々の中で殆ど唯一、優しさを見せてくれる友人であるように見える人物が、実際には最も怪しい。
第三話で漸くガンゲイル・オンラインに参加したキリト(声=松岡禎丞)は、第四話で偶然、シノンと遭遇。ここでの戦い方についてシノンに教示を受け、そのまま一緒に行動し始めた。キリトがシノンに目を着けたのは、男だらけの中に一人だけ見付けた女子で、声をかけ易いと感じたからだろう。対するにシノンがキリトに直ぐ優しく接したのは、キリトを女子だと思い込んだから。ここでのキリトは、どういうわけか長髪になっていて、華奢な体型と優美な容貌のゆえに女子にしか見えなくなっている。キリトの体型が華奢であること、容貌が優美であることは、第三話における看護師の言動によって事前に改めて明確にされていた。あの場面は意外にも無駄に挿入されたのではなかった。
第五話では、キリトが実は男子であることをシノンが認識した。しかしキリトが男子であることを暴露したのはキリト自身であり、キリトが事実を明かしたのは、シノンが自身の前で更衣を始めたのを見て動揺し、もはや隠し続けるわけにはゆかないと考えたから。だから一応、キリトの誠意も表れた場面ではある。
沢城みゆきは映画「ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-」のパンフレットの中で、キリトにとって女子としてはアスナが一番であっても相棒としてはシノンが一番である…という自負が朝田詩乃にはあるのではないかと述べているが、なるほど、この「ファントム・バレット」編において今のところアスナの出る幕がなく、シノンとキリトが行動を共にしているのを観れば、シノンアスナと並び立つ程の重要人物であると思われてくる。
それにしても、デス・ガンがどうやらSAOアインクラッドにおける「黒の剣士」キリトの勇姿を知る者であるらしいと察したときのキリトが、当時の様々な敵たちを次々回想した中に長閑な釣り人までも含まれていたのは面白かった。まさか、あの釣り人がデス・ガンであることは流石にないに相違ない。