義経

NHK大河ドラマ義経」。滝沢秀明主演。第二十二話。
従三位伊予権守平維盛賀集利樹)は、倶利伽羅峠の敗戦後、空腹の部下たちを救うため、亡き父の小松内府より継承していた父祖平貞盛より伝来の嫡流の家宝、唐革鎧(黄櫨匂威)を売り払ってしまった。度重なる敗戦で味方の人数が半減した今、残った兵たちを一人でも多く助けるのは大将の務めだろう。それは戦場の合理主義に他ならないが、現場を知らない従一位内大臣平宗盛鶴見辰吾)はそれを理解しようとはしない。彼は会議室の理屈でしか動かないのだ。
従三位維盛の母、経子(森口瑤子)は亡き夫の形見を取り戻したいと思い、その意を汲んだ従二位尼平時子准后(松坂慶子)は徳(白石加代子)を通じて家宝の鎧を無事奪還。従三位維盛に返そうとしたが、内大臣宗盛は今の小松家に嫡流の資格はないと宣告し、鎧を横取りしてしまった。だが、実のところ内大臣宗盛の狙いは自身の子息、正三位右衛門督平清宗(渡邊邦門)にそれを着せることにあった。源氏の軍勢の迫り来る中、一門の結束を固めなければならない重大な時局にも一門内部の権力闘争、出世競争に現を抜かしていたのだ。そんな無様な当主の姿を、従二位権中納言平知盛阿部寛)が見逃すはずはない。会議室の机上の空論でしか動かない内大臣宗盛を新中納言知盛は厳しく責めた。
中納言知盛の冷徹な戦場合理主義を最も理解できているのは恐らくは従三位但馬権守左近衛権中将平重衡細川茂樹)であり、知盛の「都落ち」決意を二位尼をはじめとする一門の女性たちに逸早く伝達したのも彼、本三位中将だった。恐らくは伊予守維盛も事態を正確に理解しているだろうが、内大臣宗盛からの度重なる屈辱への反抗か、沈黙を守っていた。他方、従三位維盛と仲の良い弟、従三位右近衛権中将平資盛小泉孝太郎)が平家の現状を理解し切れていない様子であるのは、恐らくは実戦の経験がないからだろう。

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