曲がり角の彼女

フジテレビ系ドラマ「曲がり角の彼女」。稲森いずみ主演。第十話。
物語の最善の瞬間が早めに訪れた場合、そのあとにも騒動が待ち受けていると覚悟しなければならないのだろうが、それにしても悲しい逆転だった。大島千春(稲森いずみ)に対し甲本一樹(要潤)の母親のぶ子(島かおり)が、千春と堀内正光(伊原剛志)との不倫の過去について既に調べ上げていることを明かし、千春と甲本一樹との結婚に反対であることを告げたのだ。突然のこのことで深く傷付けられた千春は甲本一樹との交際を解消することを決意した。最高の幸福から最低の不幸への逆転。これがどのように解決されるのか、次週の転回が見逃せない。
この悲しい逆転との対比によって、山岸えり子(青木さやか)と島村健一(袴田吉彦)との結婚式は輝きを増して見えた。島村健一の母(大島蓉子)、山岸えり子の父(佐藤蛾次郎)それぞれの結婚への不満は祝福の意と親子の愛の逆立ちした形での表出は、本音を打つけ合うことによって、最悪の波乱から最善の結末へ一転したからだ。