電車男

フジテレビ系ドラマ「電車男」。中野独人原作。武藤将吾脚本。武内英樹演出。伊東美咲伊藤淳史主演。第三話。
巨大掲示板群において、幸福な応答の成立していた場所が些細な「荒らし」によって一気に廃れてしまうのは珍しくもない。今回、主人公「電車男」=山田剛司(伊藤淳史)の掲示板がその症状に至った。彼は自らの優柔不断が「荒らし」を招いたことを苦にしてその場を去った。だが、「荒らし」張本人も含めて住人たち皆が電車男の不在を寂しく感じていたらしい。数日を経て再び電車男が出現したとき住人たち皆が応答の再開を喜んだのだ。実際その種の展開もまた珍しくもない。
このドラマで最も威力を発揮しているのは意外にも陣釜美鈴白石美帆)であるに相違ない。既に多くの人々がそう評価しているようだが、確かにそうに相違ない。電車男の会社の上司、黒木文人佐藤二朗)や電車男の父、山田恒生(岸部シロー)の迫力をも超えている。