ドラゴン桜

TBS金曜ドラマドラゴン桜」。阿部寛主演。三田紀房原作。秦建日子脚本。唐木希浩演出。制作MMJ&TBS。第八話「バカの涙…夏休み課外授業」。
龍山高等学校「特進クラス」の主宰、桜木建二(阿部寛)は、初の東大模試から帰還した生徒六人衆、矢島雄介(山下智久)・水野直美(長澤まさみ)・奥野一郎(中尾明慶)・緒方英喜(小池徹平)・香坂よしの(新垣結衣)・小林麻紀(サエコ)に対し応え合わせをさせ、六名とも予想平均点をやや下回り東大合格可能性「E判定」と予測されることを告げた。偏差値三十の龍山高校から東大を目指す「特進クラス」の存在に下世話な好奇心を抱いた放送会社の取材班がテレヴィカメラを向けていた中で惨めな結果を公表されたことで、生徒六人衆はそれぞれ大いに傷付き、大いに怒った。また「E判定」宣告の様子がそのままテレヴィで放送されたことで生徒六人衆は深刻に恥をかかされた。恐らく番組では面白おかしく取り上げられたに相違ない。無責任な評論家の出鱈目な解説も添えられたのかもしれない。だが、それこそが愚かなことだと云わなければならない。東大模試で平均点に少し届かなかったということは、換言すれば、普通の国立大学(所謂駅弁大学)であれば軽く合格できるということではないか。これは凄いことではないのか。それに、劣等生が夏休み中に学力を身に付けて秋冬に一気に成績上昇するというのは現実にもよくあることだ。
今宵の第八話の前半は東大模試当日の混乱を延々描いて少々退屈に感じられたが、後半には何時もの通りの盛り上がりを回復した。桜木建二とともに盛り上げ役を担うのが「特進クラス」各教科の特別講師陣であるのは云うまでもない。芥山龍三郎(寺田農)・川口洋(金田明夫)・阿院修太郎(小林すすむ)・柳鉄之介(品川徹)。彼らオールスターズが桜木とともに居並んでいる絵は実に壮観なのだ。