危険なアネキ第4話

フジテレビ月九ドラマ「危険なアネキ」。金子茂樹等脚本。松山博昭演出。フジテレビドラマ制作センター制作。伊東美咲森山未來主演。第四話。
先週のは駄目だったが、今週のはもっと駄目だった。欠点は共通している。そもそも第一話以来このドラマの面白味として想定されていたのは、解決しようのない事態を奇跡的にも好転させ解決してしまう程の「アネキ」の人柄の「天然」の魅力というところにあったろう。しかるに先週も今週も「天然」を表現し切れなかった。語る内容に説得力がなく、どうにも空回りしているとしか聞こえない。それなのに劇中ではそれが結果を生じてしまうのが理不尽だ。現実離れした喜劇にも現実味が必要であることを忘れてはならない。
悪役としての中村拓未(平岡祐太)に愛嬌がなくなったのも痛い。あれでは単なる悪役ではないか。あと、甚だ些細なことだが、田村愛(榮倉奈々)がヨハン・パヒェルベルのカノンに次ぎトマーゾ・アルビノーニアダージョを愛すると云うのは何とも趣味を欠いた話だ。前者は本物だが、後者は贋物だ。