1リットルの涙第7話

フジテレビ系ドラマ「1リットルの涙」。木藤亜也原作。横田理恵脚本。村上正典演出。フジテレビ&共同テレビ制作。沢尻エリカ主演。第七話。
池内亜也(沢尻エリカ)の不治の病について明和台東高等学校の同級生たちは概ね好意的であると見えていた。麻生遥斗(錦戸亮)のほか杉浦まり(小出早織)や松村早希(松本華奈)のような親友たちは特にそうだった。だが、親しくない人々がそれなりに好意的であるかに見えるとしても、彼らが真に好意を持っているとは限らない。彼らが何も態度に示さないとしても、彼らの家族には本音を伝えているかもしれない。さらに難しい問題は、同級生当人が好意的であるとしても、話を伝え聞いた家族が好意を抱かない場合だ。前回の話に登場した恩田耕平(水谷百輔)の父は池内瑞生(陣内孝則)に「同情」を示したが、吾が子の進学の問題を第一に考える父兄にまで同じような「同情」を期待できるとは限らない。不治の病を抱えた少女を学校から追放してしまうなど非道く残酷な所業だが、「大衆」とは常に利己的で冷酷非情で残忍なものなのだ。なお、今宵の一番の見所は私的には、豆腐屋を営んでいる池内瑞生がスキヤキ夕食に麻生遥斗を招いて各種豆腐で持て成していた場面にあったと思う。