大奥華の乱第7話

フジテレビ系ドラマ「大奥・華の乱」。浅野妙子脚本。葉山浩樹演出。フジテレビ&東映制作。内山理名主演。第七話。
水戸徳川家従三位中納言源光圀朝臣大杉漣)が登場。征夷大将軍徳川綱吉谷原章介)の重病に伴い江戸城内に持ち上がった将軍継嗣問題についての論議を主導。牧野成貞(平泉成)が将軍綱吉の愛娘である鶴姫のムコ殿、紀州和歌山城主徳川綱教を支持したのに対し、水戸光圀甲府城主徳川綱豊を支持した。これら二論に対し柳沢吉保北村一輝)が奇策で対抗するわけだが、さて、この論争は何時のことであるのか。将軍継嗣問題が浮上するのは天和三年(一六八三)閏五月以降のことだろう。しかも宝永元年(一七〇四)四月には鶴姫が二十八歳で逝去したことで後継候補は甲府綱豊に決定するから当然それ以前のこと。そして生類憐み法令集が始まるのは貞享二年(一六八五)七月。貞享二年より間もない頃であれば甲府綱豊は正三位の参議だったに相違ない。ただし甚だ弱ったことに、徳川光圀が権中納言に昇進するのは元禄三年(一六九〇)、隠居して翌日、十月十五日のことであるから貞享頃であれば従三位の参議だったろう。まだ水戸黄門ではなかったのだ。