1リットルの涙第11話

フジテレビ系ドラマ「1リットルの涙」。木藤亜也原作。江頭美智留大島里美脚本。村上正典演出。フジテレビ&共同テレビ制作。沢尻エリカ主演。第十一話=最終回。以前にも書いたように、このドラマのエンディング主題歌の背景の映像では物語に登場する人々のモデルとなった実在の人々の本当の姿が写真数葉により呈示される。この物語はフィクションだが、その原作はノンフィクションであり、かの数枚の写真は、実在の人々の真の悲しみを伝える事実の重みを観者に突き付けるものとして機能する。それもまた表現の一手段なのだ!と制作者は開き直るのかもしれない。なるほど場合によっては可だろうが、今作品に関しては批判の排除を出来してはいないか。作中の人物の言動について冷静な観照的の意見を述べることは実在の人々の思いを踏み躙ることにもなりかねない…と考えてしまうからだ。そうなると迂闊に批評もできないような気がしてしまう。というわけで本作品についてはドラマ作品として評価することができない。