ギャルサー第六話

日本テレビ土曜ドラマギャルサー」。藤本有紀脚本。池頼広音楽。主題歌=藤木直人「HEY!FRIENDS」。パラパラ振り付け=前田健。戸田一也&千葉行利(ケイファクトリー)プロデュース。制作協力=ケイファクトリー南雲聖一演出。第六話。
米国アリゾナの謎の男ジェロニモIII世(古田新太)が渋谷の巡査一ノ瀬誠(佐藤隆太)とのインターネットを通じての会話の中、村に伝わる八星テントウムシの怪談を語り聞かせていた間、渋谷ギャルサークル「エンゼルハート」で実際に起こっていた八星テントウムシの怪事件。一ノ瀬とともに視聴者は劇中の一要素としてジェロニモの物語を聞き、その語りを同時に劇自体の解説としても聞くことができる凝った趣向が面白かった。
エンゼルハートのギャル衆の半数以上が相次いで失踪し、わずか八人だけが残されたとき、サキ(戸田恵梨香)を含め七人が互いを疑い合い、邪魔者扱いをし合った中、レミ(鈴木えみ)だけは他人を邪魔者扱いすることなく、むしろ自分自身を責め、自ら立ち去ろうとした。でもシンノスケ(藤木直人)の目にはレミも等しく「醜い」と見えた。これには二つの意味があるだろう。自分一人だけ去ることは他の七人を疑い、邪魔に感じていることを含意しているとも解され得る。だが、それ以上にむしろ自分自身を邪魔者扱いすることは他人を邪魔者扱いすることと何ら変わらないとも解されるのだ。