下北サンデーズ第四話

テレビ朝日系。木曜ドラマ「下北サンデーズ」。
原作:石田衣良下北サンデーズ」、隔月刊誌『papyrusパピルス)』(幻冬舎刊)連載中。脚本:三浦有為子&河原雅彦。主題歌:藤井フミヤ「下北以上 原宿未満」(ソニー・ミュージック・アソシエイテッド・レコーズ)。音楽:屋敷豪太。原案:石田衣良藤井フミヤ堤幸彦。原案協力:長坂信人(オフィスクレッシェンド)。企画協力:古賀誠一オスカープロモーション)。プロデューサー:桑田潔テレビ朝日)&市川竜次(オフィスクレッシェンド)。制作:テレビ朝日オフィスクレッシェンド。演出:丸毛典子。第四話。
青森の下北半島からサンボ現(竹山隆範)の母、新子(吉行和子)が東京の下北に上京。新子はサンボ現の嘘を全て見抜いていたが、嘘を見破る契機や過程が劇中に全部さり気なくも描かれていたのがよかった。また、東北地方からの上京者たちの「玄関口」として歌にも歌われるJR上野駅に新子を出迎えるためサンボ現と一緒に駆け付けた里中ゆいか(上戸彩)の格好が、心なしか上戸彩主演ドラマ「アテンションプリーズ」における制服のようだった。サンボ現の付いた嘘の話を本当のことのように仕立てるための芝居に、あくたがわ翼(佐々木蔵之介)や江本亜希子(山口紗弥加)は無論のこと、伊達千恵美(佐田真由美)をはじめとする劇団員たち皆が積極的に取り組んでいたのも、彼らの劇団「下北サンデーズ」の思いのほかの結束力をよく現していた。開演前の楽屋での掛け声が客席に筒抜けだったことで客席に笑いが起きて丁度よい「掴み」になったのも面白かったが、上手かったのは千葉大学理学部における里中ゆいかの奇妙な友人、三谷幸三(眼鏡太郎)&野田秀夫(辻修)が観に来ていたこと。彼らが些細なことにも反応し、笑い、感涙し、終わったあとに盛大な拍手を捧げたばかりか、スタンディングオベーションの先頭まで切ったことは、今回の舞台「サマータイム・ストレンジャー」初日の大成功を最高度に盛り上げた要因だったと云えるのかもしれない。
里中ゆいか等の居住するボロボロの安アパートをデザイナーズ・マンション風に見せかけるための突貫工事で、盛大に壁を壊していたジョー大杉(金児憲史)の大迫力。石原軍団ならではの暴れようだった。流石だ。自称「オシャレなメガネ男子」のサトシンこと佐藤新(藤ヶ谷太輔)は、安価な居酒屋「ちくわ木産」でサンボ現の嘘がバレそうになったとき自ら「サンボ」になり切って何とか誤魔化そうとしていた。今回は八神純一(石垣佑磨)の実家の豪邸が登場したが、今後は彼の家庭の事情も描き出されてゆくのだろうか。
[主要な登場人物&出演者]●里中ゆいか(上戸彩)●あくたがわ翼(佐々木蔵之介)▲伊達千恵美(佐田真由美)・江本亜希子(山口紗弥加)・八神純一(石垣佑磨)・サンボ現(竹山隆範カンニング])・キャンディ吉田(大島美幸森三中])・寺島玲子(松永京子)・ジョー大杉(金児憲史)・佐藤新(藤ヶ谷太輔[ジャニーズJr./Kis-My-Ft2])・田所双葉(高部あい)▲里中花(木野花)・赤茶げ先生(黒沢かずこ[森三中])・ヒロ太(三宅弘城)・ケラリーノ・サンドロヴィッチケラリーノ・サンドロヴィッチ)▲里中十郎(半海一晃)・ハイロー(野添義弘)・ブイさん(堀まゆみ)・黒沼(岩尾万太郎)・三谷幸三(眼鏡太郎)・野田英夫(辻修)・マーキー(龍坐)・友香(信川清順)・千葉大学理学部長(谷津勲)▲下馬伸明(古田新太)▲代沢二朗(藤井フミヤ)▲里中富美男(北村総一朗)。