新番組=仮面ライダー電王

テレビ朝日系。“スーパーヒーロータイム”「仮面ライダー電王」。主演:佐藤健。脚本:小林靖子。監督:田粼竜太。第一話「俺、参上!」。
一話全編を満たした笑える場面の連続。主人公の、どこまでも不運な最弱の男子、野上良太郎18歳(佐藤健)が、砂の化け物=「イマジン」の突然の出現に全く気付かないで自転車で轢いてしまったところとか、そのイマジンに憑依されて強暴になった良太郎の「今考えた俺の必殺技を見せてやる!必殺!俺の必殺技!」とか。そもそも良太郎が自転車に乗ったまま高い樹の上に引っかかったり、体中から何故か多量の砂が零れ落ちたり等の不可解な状況に遭遇しながらも全く動じることなく淡々としていたこと自体も笑える。でも財布に名札を付けていた理由(=カツアゲされて中身を盗られたあと捨てられても、それを誰か拾ってくれれば名札の住所・氏名・電話番号を見て届けてくれる可能性が高い)を聞かされると、笑える反面、泣ける。そして泣けた時点で既に視聴者は良太郎という登場人物に愛を感じてしまっているのだろう。愛すべき主人公像を実に上手い具合に描き出していると思う。また、普段の気弱な良太郎と、憑依されて強くなった良太郎との落差は凄まじく、まるで別人のようにさえ見えたが、普段の彼は愛らしく、憑依された彼はカッコよく、何れもそれぞれ魅力的だった。
時間を旅行する電車「デンライナー」のオーナーはテレビ朝日の名番組「世界の車窓から」で馴染みのアスリート俳優、石丸謙二郎
主題歌は、男子五人&女子三人のダンサー集団「AAA」(トリプル・エー)がこの番組のため特別に「AAA DEN-O form」と称して歌う「Climax Jump」。番組の雰囲気に合っている。「いーじゃん!いーじゃん!スゲーじゃん?!」という歌詞は耳に残る。