花嫁とパパ第十話

フジテレビ系。ドラマ「花嫁とパパ」。第十話。
脚本:小川智子。音楽:佐橋俊彦。挿入歌:時任三郎「君の帰る場所」。エンディング主題歌:加藤ミリヤ&COLOR「My Girl feat. COLOR」。企画:金井卓也。プロデュース:稲田秀樹共同テレビ)&三田真奈美(共同テレビ)。制作:フジテレビ&共同テレビ。演出:佐藤祐市共同テレビ)。
先月下旬放送の第七話において、三浦誠二(田口淳之介KAT-TUN])と宇崎愛子(石原さとみ)の交際と結婚に反対していた三浦房江(田島令子)が、ついには交際を認めようとしたのは、宇崎愛子の魅力に接し、また愛子との出会いによる誠二の変化、成長を知ったからだったが、もっと根本的な要因としてもともと何が何でも反対しなければならない理由までは持ち合わせてはいなかったからでもある。房江が吾が子の決意を却下しようとしていたのは、それまで会話がなかったため意思の疎通が図られていなかったのに加え、何よりも三浦家の当主である誠造(大和田伸也)が、次代の当主になるべき誠二のため、縁談を準備中だったからだ。しかるに誠造はどうして誠二の思いを確認することもないまま一方的に縁談を進めていたのか?と云えば、己の病のこと、生命の限界のことを考えて、なるべく早く誠二を当主らしく仕立てたいと焦ってのことだったようだ。誠二にとって話の分からない冷たい両親であり続けてきた両名の側には、そうなるだけの事情があったのだ。真剣に語り合いさえすれば何とかなるのが人間というものである…というのが、このドラマを貫く人間観であると云えるだろう。