中居正広スターボウリング

フジテレビ系「中居正広のスーパードラマフェスティバル2007真夏のスターボウリング!」。今月から始まる新ドラマ各番組の出演者たちが只管ボウリングで競い合うだけの単純明快な特別番組。しかも約二時間の生放送。土曜夜十一時「ライフ」の出演者の一人として出場した真矢みきは、火曜夜十時「牛に願いを」主演の玉山鉄二を破って優勝を決めたあとの最終の試合で、中居正広との一騎打ちを繰り広げた。全体として緊張感のなかった今宵のこの番組の中で真矢と中居の矢継ぎ早のボウリング合戦は速度感に満ちて盛り上がった。真矢は普段この種の番組で最も笑いを取る女優であるし、もちろん面白かったが、今宵の最も笑えた人物は意外にも火曜夜九時「花ざかりの君たちへ イケメンパラダイス」出演者の水嶋ヒロ。殆ど挙動不審と云うしかない位に緊張していた。あの「しっぱいおっぱい」という謎の発言は「いっぱいいっぱい」を云い間違えたのだろう。それとも「失敗しないようにしたい」とでも云いたかったのだろうか。ボウリング初めてだとか、投げたことは五回あるとか(要するに練習だけは五回したと云うのだろうが)要領を得ない発言を連発した挙句、中居から「キミ誰?」と突込まれ、仕舞には、手の汗を拭くため上着のポケットからハンカチを取り出し手を拭いて、中居から「一寸遅れたハンカチ王子」と呼ばれていた。その白いハンカチが、まるで書き損じの原稿用紙のように、無造作に丸められた感じだった。泣ける。キャンディーズの「年下の男の子」の歌詞を想起してしまった。水嶋ヒロの挙動不審に真矢みきが爆笑していた。真矢みき田口淳之介に続いて水嶋ヒロのことも笑える男子として認識し評価したことだろう。
火曜十時「牛に願いを」出演者の香里奈の「留学したい」という願望について中居正広が「仕事はどうするの?」「事務所が許さない」と述べたのは多分、彼自身の所属事務所の後輩にあたるアイドル集団の一員の馬鹿さ加減を踏まえたものだったろうと想像される。
土曜十一時「ライフ」唯一の男子だった細田よしひこも面白かったが、水嶋ヒロの破壊力が凄過ぎて印象が薄れた。井上真央主演の月九ドラマ「ファースト・キス」では劇団ひとりが一人だけ目立って伊藤英明阿部サダヲも今一つ面白さを発揮できなかった。平岡祐太に至っては殆ど目立たなかったのが残念。「花ざかりの君たちへ」では、できれば五十嵐隼士や崎本大海や武田航平にも出て欲しかったが、脇役なので無理なのか。
なお、番組全体を見ての結論としては、中居正広の力量と玉山鉄二の美しさを再認識できた番組だったということも云えるだろう。