正義の味方第四話

日本テレビ系。水曜ドラマ「正義の味方」
原作:聖千秋集英社)。脚本:関えり香。音楽:小西康陽。プロデュース:次屋尚。制作協力:アベクカンパニー。演出:阿部雄一。第四話。
政務省総合政策局総務課勤務、中田槇子(山田優)は、同省国際課勤務のエリート良川直紀(向井理)から結婚を正式に申し込まれ、計画通り、婚約者となることを得た。見事な策略と云うべきだろうか。否、どう見ても、良川直紀が騙され易い男だったとしか思えない。しかし彼があっさり騙された要因として、槇子の妹の「熊子」こと中田容子(志田未来)が余りにも健気であるところを散々見てきたことも影響を及ぼしたろうと考えると、作戦を遂行するための手足として容子を非道く使役して遠隔操作する槇子の手法が功を奏したのも間違いない。槇子が容子を使役するのは、容子が何でも云うことを聞くからであると同時に、妹であるから姉のことを何でも、恥ずかしい秘密のことまでも含めて知っているだけに何かと都合がよいからでもあるが、今回の、良川直紀の婚約を勝ち取るための一連の作戦に関して云えば、容子の健気な姿を彼が目にしたことが極めて重要だったと思われる。ここでもまた、槇子は己の作戦によって己の意図を超え出た効果を得ていたことになる。