仮面ライダーフォーゼ第四十一話

仮面ライダー生誕40周年記念作品「仮面ライダーフォーゼ」。
第四十一話「部・活・崩・壊」。
謎の人物、タチバナ(声:檜山修之)の正体はヴァルゴ(声:田中理恵)だった。
タチバナは如月弦太朗(福士蒼汰)に、敵の集団「ホロスコープス」へ決戦を仕掛けるための特訓を授ける中で、友情の力に頼ることを止める必要のあること、「非情」になる必要のあることを教えた。そして実際、このときまでには既に仮面ライダー部は事実上の解散を見ていた。如月弦太朗と歌星賢吾(高橋龍輝)と朔田流星(吉沢亮)の三人のみを残して、他は皆それぞれの事情で辞していた。しかるに、そのように促したのはヴァルゴに他ならなかった。タチバナ=ヴァルゴの自作自演だったのだ。
ヴァルゴの正体が江本州輝(山崎一)であることは前回までに判明していた。歌星賢吾の父である今は亡き歌星緑郎(風間トオル)の友だった人ではあるが、その死因を作ったのも江本州輝であることも、我望光明(鶴見辰吾)との会話において自ら述べていた。「友情は危険だ」というタチバナの言は、江本州輝自身が歌星緑郎や我望光明との友情において苦い経験を被ったことを物語るのだろうか。
それにしても恐ろしいことに、今朝の話の冒頭で、野座間友子(志保)の行方不明を心配していた仮面ライダー部一同に対してタチバナは、野座間友子がホロスコープスに襲われたのかもしれないとの推測を述べていたが、実際には彼自身が、ヴァルゴの力によって野座間友子を「ダークネビュラ」と呼ばれる「永遠の牢獄」へ送り込んで消していたのだ。そして今朝の話の最後には、タチバナの配下の兵士だったはずのメテオ=朔田流星をも、フォーゼ=如月弦太朗や歌星賢吾の眼前で、ダークネビュラへ送ってしまった。
ダークネビュラへ送られた者は一体どのような状態に置かれるのだろうか。その真相は最終回までに明らかになるのだろうか。そこには空気はあるのか?水や食物はあるのか?…等、疑問点は多い。
江本州輝は、タチバナとしては仮面ライダーフォーゼを支援してきたが、他方、ヴァルゴとしてはホロスコープスの一員であり、我望光明の最も信頼する配下のゾディアーツであり続けている。現時点で観測する限り、彼が真に重点を置いているのはタチバナの側であり、我望光明の配下として働きながらも最後には裏切ること、我望光明とともに集めた敗戦ゾディアーツの力を、我望光明の構想とは少し異なる形で活用することを企てているかのようにも見受ける。しかもそれが如月弦太朗や歌星賢吾から見て望ましいわけでもない恐れがある。なぜならタチバナ=ヴァルゴ=江本州輝は、今の己に友は邪魔であると思うと断言しているからだ。
そうした中、天秤座ゾディアーツ=速水公平(天野浩成)が敢えてヴァルゴに加勢しようとしたのはホロスコープス内にどのような影響を生じるのか。