雷雨の未明/七夕の静夜

早朝四時頃に始まった雷雨は凄まじかった。窓の外が昼間のように明るくなって、恐ろしく大きな低音が響き、微妙に床も振動していたようにさえも感じた。停電が二三度あったので、室内の常夜灯にしていたパソコン卓のLED電球を消して、代わりに蝋燭を二本灯した。苺の香の蝋燭と、オレンジの香の蝋燭。カーテンを開けて景色を眺めれば、豪雨で遠景が曇っていた。温泉街の方面の夜景が暗くなったり明るくなったりしていたのも停電の影響か。
幸いにも雷鳴が徐々に遠ざかって行ったので、やや安堵して寝た。
夕方には衣山の家具店へ行き、苺の香の蝋燭を六本まとめて購入しておいた。停電が再び三度あろうとも、これで当面は大丈夫。
そして七夕の今宵は静穏。風が涼しいが、灰色の雲が空を覆っているようだ。