仮面ライダーウィザード第三話

平成「仮面ライダー」第十四作「仮面ライダーウィザード」。
第三話「変身!生中継」。
ヘルハウンドと呼ばれるファントムは予てテレビ夕日の生放送の情報番組の司会者に成り済ましていて、標的の「ゲート」である奈良瞬平(戸塚純貴)をその番組へ出演させた。幼時から魔法使いに憧れてきた彼を俄か魔法使いに仕立て上げ、その気にさせて、番組内で魔法を披露させることにしたのだ。もちろん生放送の本番ではその魔法を使えないようにして恥をかかせた上で、自身の正体を明かして、奈良瞬平に魔法を使う能力なんかあるはずもないこと、全て自身の仕業でしかなかったことを思い知らせたばかりか、本物の能力によって奈良瞬平の思い出の品を焼き滅ぼして、絶望させようとしていた。しかるに、そこへ本物の魔法青年である操真晴人(白石隼也)が現れてウィザードに変身し、ヘルハウンドを退治した。
この事件の内、少なくとも操真晴人がウィザードに変身して戦い始めた辺までは、テレビ夕日の番組で生放送で中継されていた。多くの人々が様々な場所で番組を視聴し、この事件を目撃した。変な化け物が実在の人物を密かに殺害してその人になり済まし、何事もなかったかのように社会に潜みつつ悪事をなして人々を絶望させようとしていること、それに対して一人の魔法青年が立ち向かい、変身して戦っていることを、完全には把握できないにしても「大体わかった」人々がいた可能性がある。
しかし、こんなにも重大な事実が今後の物語に活かされるだろうとも思えない。
ファントムが悪事をなしていること、ウィザードがそれを退治していることを把握しているのは警察庁(?)の「国家公安局ゼロ課」のみであるらしい。この課を統括する木崎警視を演じるのは川野直輝だったのか。今や俳優としては滝沢秀明今井翼よりも活躍しているのかもしれない。