現代の高山彦九郎

今月二十八日、東京競馬場における日本中央競馬会主催の天皇賞「秋の競走」が、七年振りに 天皇陛下 皇后陛下行幸啓を御迎えした天覧試合となった際、優勝馬の騎手ミルコ・デムーロウィニングランのあと、両陛下の御座所バルコニー前に駆け寄り、下馬して跪いて、まるで騎士のように颯爽と最敬礼をしたとのこと。
http://www.nicovideo.jp/watch/1351492909」。
稀に見る清々しい話題だが、さらに驚かされるのは、イタリア出身のこの騎手が東京駅へ到着する度に皇居の方角へ望んで礼をしているとの話。
現代の高山彦九郎がイタリアにいたという事実に、驚嘆せざるを得ない。東京駅にも皇居望拝の銅像を建立しなければならないのかもしれない。
しかし考えてみれば、シャーロック・ホームズ聖典を見れば分かるように競馬というのは元来が上流階級の娯楽であるから、現代の世界で最も古く格式の高い国家元首に対して最上級の拝礼を行うのは当然の作法でしかないのかもしれない。そのような道理を弁えない者こそ、野蛮人だと馬鹿にされることだろう。吾等日本人も野蛮人にならないように心がけなければならない。