海の上の診療所第五話

月九ドラマ「海の上の診療所」。第五話。
美しい瀬戸内海の島々をめぐり、無医の集落に年に一度の医療を施している瀬戸内海翔洋病院の診療船「海診丸」は、蜜柑の産地である宮母島への停泊中、東京発信で全国区で放映されるテレヴィ番組の取材を受けた。取材の対応者として病院の理事長から指名されたのは、行く先々で難病の患者に適切な処置を施してきた瀬崎航太(松田翔太)。色々あって取材に応じたが、翌日、同じ番組が、番組の出演者である人気アナウンサー上村エリリン(安達祐実)の両親が営んでいる蜜柑農家を取材した際には、過労で倒れた母の上村芳江(浅田美代子)に代わって、「職人」に扮した瀬崎航太が取材に応じた。驚くべきことに、顔も隠してはいなかった。
なぜ彼が上村芳江に代わって取材を受けることになったのか。その事情をこのドラマ「海の上の診療所」の視聴者は知っているが、番組内番組の視聴者は多分、全く知らされてはいない。しかし海診丸の医師と蜜柑農家の職人の顔が全く同じであるのは一目瞭然であるから、多分、番組内の世界におけるインターネット上の掲示板では大騒ぎが発生したことだろう。それとも、サッカー選手の内田篤人内田篤人)と上村エリリンとの結婚が報じられた結果、それどころではなくなったろうか。
上村エリリンと結婚できるものと思い込んでいた瀬崎航太がその旨を船内で宣言しようとした矢先、船内のテレヴィでは内田篤人との結婚の報道が流れていた。瀬崎航太が目を疑いながらテレヴィ画面に見入ろうとした瞬間、三崎昇(福士蒼汰)が直ぐにテレヴィを消して、辛そうな顔で「これが現実です!」と告げたのが、悲劇のようではありながら面白かった。
そして番組の最後、番組の主題歌「太陽の女神」のCDを視聴者に抽選で五〇名に限定して贈呈することを発表する役目を担ったのは三崎昇。