旅行記三/横山大観記念館/東京国立博物館

旅行記三。
昨日は出張の日で、今日は休日。先ずは朝七時頃にホテルの食堂で朝食を摂って、九時半頃にホテルを退出。上野駅のコインロッカーへ荷物を預けて、上野恩賜公園へ行き、日本芸術院会館が再び改修工事中であるのを知り、西郷南洲銅像を見上げたあと、不忍池を横切り、十時二十分頃、横山大観記念館へ到着。
横山大観記念館は横山大観の邸宅だった建物と庭園をそのまま記念館にしているが、明治末から昭和初期まで過ごした邸宅は戦時の空襲で焼失したそうで、現在あるのは戦後に再建され、晩期を過ごした建物であり、二階にある画室が意外に広くもないのは、既に高齢だったことから、大作を制作することもなくなっていたことを反映している由。頭脳明晰で謙虚だった彼は、自分自身の体力を冷静に診断できていたのだろう。しかし建物の設計や細部のデザインには彼の考えが活かされていて、照明器具のデザインまでも彼の手になるものであるとか。
朝倉彫塑館にしても横山大観記念館にしても、芸術家の邸宅を見ると、人柄や思想の深さが窺われて、作品に対する見方も自ずから深まる気がする。
昼十二時十五分頃に横山大観記念館を出て、再び不忍池を横切り、上野恩賜公園を歩いて、東京国立博物館へ。本館の二階と一階の日本ギャラリー各室を一周。二階の特別展示室では池大雅や谷文晁の真景図を展示していた。東洋館の地下でカンボジア等の仏像を鑑賞。夕方三時四十分頃に東京国立博物館を出た。上野駅から浜松町を経て羽田空港へ行き、松山空港からはバスで道後温泉駅前まで移動。夜八時頃に帰宅した。明日の朝には忙しい予定。