弱くても勝てます第四話

土曜ドラマ「弱くても勝てます」第四話。
小田原城徳高等学校野球部が駄目である理由の一つは、進学校であるゆえに勉強時間を確保しなければならないことから、練習時間が常に足りないことにある!ということは今までも劇中に繰り返し語られてきた。
今回はそれを打破し得る唯一の戦略として、攻撃に特化して練習するしかないという方針が樹立された。守備の力を向上するには長期間の練習を要するが、守備の力が発揮される機会は必ずしも多くはないので、練習時間が無駄になるのに対して、攻撃の力を向上すれば無駄になることはない!という考えだった。
なるほど、理に適っているようにも思えるが、問題は、彼等に攻撃の機会が与えられるのかどうか?という一点に尽きるのではないか。今までの話における彼等の無残なコールド負けのことを、記憶していない視聴者は多分いないだろう。
話の中心にあったのは赤岩公康(福士蒼汰)。彼は全国屈指の進学校でも抜きん出た優等生で、勉強しなくても試験では当たり前のように校内で一位を取るので、もはや試験にも勉強にも熱心にはなれないでいる。女子にも常にモテルので、もはや恋愛にも女子にも興味がない。家は大富豪で金銭に困ったこともない。彼の今までの人生において唯一の欠点は、野球の能力の不足。彼が野球に打ち込んでいる理由はそこにあった。挫折したときに狼狽えないようにしておくための特訓だったのだ。
他方、試験期間中であることに伴う部活動の禁止によって意外な一面を見せたのは野球部キャプテンの江波戸光輝(山崎賢人)。彼は彼をかつて苛めていた岡留圭(間宮祥太朗)と一緒にいるときは何時も静かで暗くて怯えた様子だが、試験期間中は岡留圭と顔を合わせることもなくなる。岡留圭がいないときの江波戸光輝は陽気で元気で軽くて威勢が良かった。岡留圭は第二話以降、江波戸光輝と仲良くなろうとしているので、今回の話でも一緒に試験勉強に励もうとしていたが、江波戸光輝は相変わらず怯えていて、困っていた。