水球ヤンキース第二話

土ドラ「水球ヤンキース」第二話。
主人公の稲葉尚弥(中島裕翔)は、普段の言動に関しては全体として変だが、非常の局面における判断に関しては迅速、的確であるのが面白い。
いつも陽気に能天気に過ごしているように見られ易いらしい木村朋生(千葉雄大)、志村公平(中川大志)、加東慎介(吉沢亮)の三人組は、霞野工業高等学校の生徒であるというだけで世間から余りにも馬鹿にされ過ぎて自信を失ってはいても、将来について真剣に悩みながら何か対策を講じようとする程度には冷静であるし、何よりも、本心では決してプライドを欠いているわけではない。そこが、なかなか熱い。そして当のプライドが三人組を「みずたま」への参加へ導いた。もともと彼等三人も水球をやっていたわけではないにしても、三船龍二山崎賢人)のみならず北島虎雄(高木雄也)とも旧知の仲だったらしく、水球に縁がなかったわけではないらしい。
三人組に劣らず意外に面白かったのは千秋亮(間宮祥太朗)と宮口幸喜(矢本悠馬)の二人組。稲葉尚弥が新設しようとしている霞野工業高等学校水球部のため顧問を引き受けた青山千春(大政絢)に対する下心に因るとはいえ、入る意もなかったはずの水球部に何とか入れてもらおうとして二人組が奔走したことが物語の推進力ともなっていた。しかも、彼等は最初に水球部に勧誘されたときには即座に拒否してはいたが、その後、プールサイドで稲葉尚弥と青山千春が話し合っているのを目撃したことで入部を希望するようになったわけで、この、プールサイドを偵察していた時点で既に、彼等は水球部の行方を気にしてしまう程度にはもともと水球部に興味津々だったとも見ることができるのだろう。