新番組=きょうは会社休みます第一話

今宵からの新番組。
水曜ドラマ「きょうは会社休みます。」第一話。
終盤、会社のエレベーター内で、壁を背にして立つ青石花笑(綾瀬はるか)の顔の脇の壁に、田之倉悠斗(福士蒼汰)が勢いよく(「ドン!」と)手を突いて顔を近づけ、眼前の相手に既に恋心を抱いてしまっていることを告白した。なるほど、これが噂に聞く「壁ドン」というものか。こんなにも確り「壁ドン」を見せられたのは初めてであるかもしれない。感動した。
この衝撃の「壁ドン」に先立ち、早朝の社内で書類を床に落として散らかしてしまい、焦っていた青石花笑のため、いつになく早く出勤してきた田之倉悠斗が一緒に拾おうとしたとき、青石花笑はそれを拒否して「放っといてくださいまし」と云っていた。この時代劇口調は「ホタルノヒカリ」を想起させて、面白かった。
劇中のあらゆる女子を魅了する男前として朝尾侑(玉木宏)が登場したが、軽妙というよりはむしろ変な人のようにも見えて、出てくる度に面白かった。平成二十年(二〇〇八)の「鹿男あをによし」では常識人の小川孝信(玉木宏)が変人の藤原道子綾瀬はるか)に振り回されていたが、それがここでは逆転したようにも見える。
大城壮(田口淳之介)は田口淳之介そのもので、「入口出口」とか云い出しそうだった。加々見龍生(千葉雄大)は何の裏付もない大物感を漂わせる人物。鮫島栄彦(水上剣星)は意外にもオネエの人。勝浦大知(渡辺邦斗)は丁重でありながら他人を使うことに巧み。これは何となく「二十一世紀石原裕次郎」に相応しいかもしれない。