仮面ライダードライブ第十四話

平成「仮面ライダー」第十六作「仮面ライダードライブ」。
第十四話「彼女を狙う黒い影はだれか」。
仮面ライダードライブに変身する警視庁特状課巡査、泊進ノ介(竹内涼真)がこのところ今一つ目立たないのは仮面ライダーマッハが登場したからだが、今回はさらに、ロイミュードの死神、チェイス上遠野太洸)が事実上の主役を務めた。
チェイスが他のロイミュードとは異なっているように見えることは最初から明らかだったが、今回、その理由がブレン(松島庄汰)によって暴露された。暴露するように唆したのはメディック(馬場ふみか)。両名とも、ハート(蕨野友也)不在の間に酷く無益な行動に走ったわけだが、それが何か良い効果を生じ得るとでも思っているのだろうか。
チェイスの正体がロイミュード000であることは既に明かされていたが、その正しい名は「プロト零」。「グローバルフリーズ」の直前までは、ロイミュードの一員でありながら他のロイミュード大勢を次々倒していたらしい。ロイミュード勢にとっては裏切り者であり、この憎い敵をブレンは「仮面ライダー」と名付けた。今や泊進ノ介をはじめ多くの人間たちが好んで使用しているこの名が、もともとは敵側のブレンが憎しみを込めて使用し始めた名であるとは、余りにも意外な事実。
しかも、プロト零こそはプロトドライブだったということは、多くの視聴者が早くから予感していたには相違ないが、今や事実として確定したに等しい。生みの親はベルトさん(声:クリス・ペプラー)であるほかなく、詩島霧子(内田理央)の生命を救った恩人もチェイスであるほかない。実際、チェイスは常に敵として立ち向かってくる詩島霧子にどうしても反撃できないでいるし、チェイスの脳裏に繰り返し響いてくる「人間を守れ」と命ずる声は、ベルトさんの声に違いない。
もっとも、そうなると、チェイスの姿を見てベルトさんが気付かなかったのは何故であるのか?という予て多くの視聴者が気にしていたに相違ない問題が改めて浮上してくる。納得ゆく説明は得られるのだろうか。今後の解明を待つしかない。