モモタロニャンの家来衆/古典妖怪七人

ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で第九十三話の配信あり。
イナウサ不思議探偵社第四回のあとにはケータの話が二つ。
モモタロニャンと三匹の御供の事件。
ジバニャンの前に、イヌニャンとサルニャンとキジニャンが出現。三匹ともジバニャンを、主のモモタロニャンと見間違えていた。やがて間違えていたことに気付いたが、空腹のところでジバニャンからチョコボ―を与えられた結果、ジバニャンに仕えることになり、ついには旧主のモモタロニャンを罵倒するまでに至ったが、ジバニャンと一緒に視聴していたテレヴィ番組の特撮ヒーローの「仲間たちは、俺が守る!」という言葉に接してモモタロニャンの御恩を想起し、あらためてモモタロニャンを探し求め始めた。直ぐに再会できたが、既にモモタロニャンには新たな家来がいた。それが選りにも選ってレッドJとマイティドッグだった。そこでイヌニャンが新たなモモタロニャン、キジニャンが新たなイヌニャンになることを決意したが、なぜかジバニャンにイヌとサルとキジの役目を全て押し付けて、どの役目を希望するかを尋ねた…という話。
ケータはイヌニャン、サルニャン、キジニャンに対してそれぞれ「犬なの?猫なの?」「猿なの?猫なの?」「雉なの?猫なの?」と尋ねていたが、皆同じく猫であるというのが正解。
モモタロニャンは無論のこと、イヌニャンもサルニャンもキジニャンも、皆揃ってジバニャンと瓜二つの猫型の妖怪で、イヌとサルとキジそれぞれの要素は何れも取り外し得る単なる扮装。ゆえに本体の容姿は共通だが、最も愛らしく見えるのはサルニャン。
ジバニャンもイヌニャンもサルニャンもキジニャンも、コマさん&コマじろう等と同じく木の葉を頭に載せれば人間体になり得ることが判明した。
そしてイヌニャン、サルニャン、キジニャンにモモタロニャンの御恩を想起させた特撮ヒーローは五色のスーパー戦隊だが、言動は「ガッツ仮面」を連想させた。
古典妖怪がハロウィンに参加した事件。
さくらニュータウンの「ハロウィン・パレード」における今年の仮装の課題は「妖怪」。参加者は皆それぞれ東西の色々な妖怪に扮装。クマは赤鬼、カンチはのっぺらぼう、フミカは雪女に。そしてケータはジバニャンに扮装。「ジバニャンてどういう妖怪?」と訊かれて、ケータは「トラックにひかれた猫の地縛霊で、ざっくり云うと化け猫」と即答。ジバニャンは、扮装の質の低さと説明の酷さの両方に憤慨していた。
妖怪の扮装をした人々の群の中に、本物の古典妖怪、一つ目小僧、から傘お化け、ろくろ首が混じっているのを発見したケータは、古典妖怪たちにもハロウィンを楽しんでもらうため、そして自分自身も本物の力を借りて仮装のコンテストで優勝するため、他にも河童や人魚も召喚し、一緒にパレードに参加することにした。その後のパレードの場面を見るに、さらに他にも、あかなめ、化け草履も召喚したらしい。あかなめの楽しそうな顔が目を惹く。
ちなみに角川ソフィア文庫鳥山石燕画図百鬼夜行全画集』を眺めてみるに、河童(18頁)、あかなめ(20頁)、ろくろ首(42頁)、雪女(45頁)、鬼(74頁)、人魚(140頁)を見ることができる。ジバニャンが出てこないのは当然だが、一つ目小僧、から傘お化け、化け草履が出てこないのには驚いた。
しかし注意して見直してみると、一つ目であるらしい妖怪としては僧侶の格好をした青坊主(61頁)が見出される。これが一つ目小僧を指しているのかもしれない。傘の妖怪としては、雨降小僧(104頁)があるが、雨の神である雨師に仕える侍童であると説明されているので、どうもカラ傘お化けとは違うらしい。骨傘(207頁)はその読み方も「ほねからかさ」で、かなりカラ傘お化けに近いように見える。