テレヴィアニメ怪盗ジョーカー第五十二話
テレヴィアニメ「怪盗ジョーカー」第四期。
第五十二話(シーズン4第十三話)「輝く夜へようこそ!」。
今週もNTTひかりTVのWEB配信で視聴。
あまりにも話を詰め込み過ぎていて勿体ないと思うことについては先週ここに既に書いた。原作における最も感銘深い話を最終話の冒頭だけで簡単に片付けてしまった勿体なさは予想以上ではあったが、その一点を除けば楽しい最終話だった。
今回の見所は、シャドウ・ジョーカーとローズにも確り活躍の場があったこと。シャドウは妹ローズを守っているつもりだが、実はローズの方が兄シャドウを守っている…という構図が、短い出番の中でも確り表されていて面白かった。エージェント・パープルと一緒に活躍したシルバーハートは、任務を遂行したとき「オ・ルボワール!」と挨拶。これは原作におけるジョーカーの挨拶の語でもあるが、こうしてアニメ版でも師によって使用されるのを見ることができたのも良かった。
謎の彗星が地球に衝突するかもしれないという地球規模の危機の中で各国首脳が集結して対策を協議する場面があり、当然、前回に続いてサフラン王国のパプリカ女王と重臣バジル将軍も登場。さらには先進国の国家予算にも比肩し得る財力を有すると目されるプレジデントD=ダンプがジョーカーやスペードのため宇宙船を二発も提供してみせる大盤振る舞い。シルバーハートの一家とダンプの組織が手を組めば、もはや不可能なことは何もないのではなかろうか。
ジョーカー、ハチ、そしてホッシーの予想外の大活躍によって彗星衝突の危機が回避されたとき、空を見上げて感動していた地上の人々の中には、クイーンとロコ、スペードとダークアイ、シルバーハートとエージェント・パープル、シャドウ・ジョーカーとローズ、パプリカ女王とバジル将軍、ダンプとスパイダーA、鬼山警部とギンコとモモに混じってミスター金有とコマンドー殺子もいた。できれば、花の都に芸術探偵ビリジアン、海上にキャプテン・ブルー、砂漠にラッキーピラミッド、摩天楼の街にレインボー・ジャスティスも出してくれれば一段と楽しかったのに。
それにしても、フェニックス=赤井翼とホッシーは宇宙の彼方の故郷へ帰ってしまった。フェニックスは兎も角、ホッシーは原作ではジョーカーとハチと常に一緒に行動し続けている仲間であるから、ここで退場してしまうというのは少々驚くべき展開ではある。第五期(シーズン5)以降は、ホッシーを消去した形で話を作ってゆくのだろう。寂しいが、第一期と第二期の雰囲気に戻ると考えれば良いのかもしれない。
否、先ずは第五期、第六期の実現を祈念するしかない。