かつて卯之町にあったらしい古い芝居小屋の趣ある映画館の話/中二病でも恋がしたい!Take On Me舞台挨拶中継ライヴヴューイング付の上映で鑑賞

 よくぞ斯くも多大の仕事を短時間で処理し得たことだな・・・と自画自賛したくなる場面がここ数ヶ月間には度々あったが、今日も、なかなかのものだった。今日、必要以上に奮闘したのは、今日はできれば残業したくなかったから。なぜなら映画「中二病でも恋がしたい!-Take On Me-」舞台挨拶中継ライヴヴューイングを観てみたかったからに他ならない。この作品に特別な思い入れがあるわけでもなく(むしろ今まで一度も観たこともない)、登壇する人々への思い入れがあるわけでもなく、実を云えば、舞台挨拶中継ライヴヴューイングという「祭」を久し振りに楽しみたいと思ったというのが真相ではあった。
 ともかくも、仕事のあと、急ぎタクシーを拾い、シネマサンシャイン衣山へ向かった。
 松山城下から衣山へ向かうの道中、タクシー運転手氏との会話の中で興味深い話を聴いた。昔、宇和町(現在の西予市)の卯之町には、街中に映画館があったらしい。現在はないが、昔は商店街の中に一軒、駅の近くにも一軒あり、後者はどうやら未成年には縁のない性格の映画館だったようだが、前者は大人も子供も楽しめる様々な映画を上映していて、しかもその建物が、二階が桟敷席で一階が升席になっているような、云わば芝居小屋になっていたらしい。興味深い。もちろん客席の快適性という点は今日のシネマコンプレックスのあの豪勢な座席が勝るのは間違いなく、升席で正座しなければならないような映画館では集客に苦戦するに相違ないし、卯之町の人口規模で映画館を維持すること自体が容易ではないと想像される中、そのような古めかしい建物の映画館を維持し続ける力は、民間企業にはあり得なかったろう。とはいえ、もし現存していたら観光名所、それどころか文化財にもなっていたのではなかろうか?とも思われて、実に勿体ない。
 夕方六時四十分頃、無事、シネマサンシャイン衣山に来た。直ぐに映画「中二病でも恋がしたい!」のライヴヴューイングの当日券を買い、パンフレットも買った。あとは入場するのみ。・・・と思ったところで、簡単に夕食を済ませておこうと思い、外に出て一階へ降り、自動販売機でホット珈琲を買ってベンチに腰掛け、昨夜の内に準備しておいたチョコレイトとクリームの二色パンで夕食。手短に済ませたあと映画館へ戻って、ホット抹茶オレを買い、来場者特典も頂戴して入場。
 夜七時十分から映画「中二病でも恋がしたい!-Take On Me-」(chu2koi)を舞台挨拶中継ライヴヴューイング付の上映で鑑賞した。
 実に良い物語だった。舞台挨拶では、涙を流し出した内田真礼になぜか貰い泣きをしそうになった。
 衣山駅から郊外電車で松山市駅へ行き、市内電車で乗り換えて終点の道後温泉駅で降車。コンヴィニエンス店に寄って明日の朝食と昼食とともに今宵のための夕食も買って帰宅。もう夜遅かったが、コンヴィニエンス寄せ鍋を温めてあらためて夕食を摂った。