富豪刑事

テレビ朝日系-木曜ドラマ「富豪刑事」。筒井康隆原作。蒔田光治脚本。長江俊和演出。深田恭子主演。第六話。
富豪刑事の美和子(深田恭子)の「清らかな心」を賞して美和子の祖父の喜久右衛門(夏八木勲)が「お前の前では天使さえも悪魔に過ぎん」と評したのがよい台詞だった。また今回ついに布引刑事(寺島進)までもが、塚越容疑者(篠井英介)の邸宅を訪ねた際、美和子の口調を真似て「あの…一寸よろしいでしょうか?」と声をかけていた。塚越の絵画所有について証言した日向栄子を演じたのは川俣しのぶ。「池袋ウエストゲートパーク」第七話=「洋七の回」で“姿の見えない”近所の主婦“岩淵さん”を演じていた。この種の個性派ドラマには欠かせない女優と云えよう。篠井英介の演じる塚越が最初から最後まで変人ではなかったのが意外だった。でも、何時も通り勝手に退出した美和子の真似をして塚越が逃亡しようとしたのは見ものだった。塚越に殺害された妻が第一の別荘に遺した風景画は上手かった。