H2・君といた日々

TBS系ドラマ「H2・君といた日々」。あだち充原作。丸毛典子演出。山田孝之主演。第六話。
映像が非常に緊張感に満ちて、しかも美しかった。並外れた力量の持ち主が演出を手がけたものだろうと想像されたが、番組の最後に表示された監督の名前を見て納得した。かの丸毛典子だったのだ。堤幸彦門下の実力派と云われるこの映像作家は二〇〇三年の木曜ドラマ「トリック」では最も完成度の高かったepisode3「絶対死なない老人ホーム」を手がけた。だから今宵も流石に完成度が高く、面白かった。物語も充実してきたところで、表現がそれを存分に盛り上げていた。
先週と同じく今回も、やはり島オサム(中村友也)と大竹文雄弓削智久)が目を惹いた。特に島オサム役の中村友也が魅力的だった。今調べてみたところ何と!彼は芸能事務所トップコートの所属の俳優ではないか。成宮寛貴の同僚(後輩)だったのだ。流石だ。よい人材を揃えている。なお序でに云えば同じくトップコート所属の佐藤祐基は昨年開催「トップコート杯」のグランプリ受賞者で、現在「ごくせん」に小島祐基役で出演中なのか。流石だ。よい人材を揃えている。ともかくも、このドラマに出演中の大勢の若手俳優たちの中でも中村友也には特に強い存在感があると思う。一見して地味なのに不思議と輝いている。このドラマにおける現時点での最大の収穫は将来有望の俳優として中村友也を見出したことにあるのではないかとさえ思えてくる。彼を起用した制作者の判断力を賞賛しよう。
千川高等学校野球部の監督の役に的場浩司を起用した理由も今宵よく納得できた。対戦相手の栄京高等学校野球部の城山監督(八名信夫)との対峙の場では彼の真剣な迫力が発揮された。確かに彼であるべきだった。島オサムの父親の役で酒井敏也の熱演が泣かせた。なお予告編には特捜戦隊デカレンジャー林剛史が見えた。来週いよいよ登場か。楽しみだ。