KAT-TUNお客様は神サマーConcertのDVD

日本テレビの「ごくせん」と「スポーツえらい人グランプリ2005PART21」を見た影響で衝動買いをして先月末に入手していたKAT-TUNのDVD「お客様は神サマーConcert 55万人愛のリクエストに応えて!」。静養中の今朝ついに見てしまった。流し見ながらの乍見だったから完全に見たとはいえないが、でも面白かった。何と云うか、低予算の中で色々工夫して頑張って盛り上げている感じに見えて、その「手作り」の感じがよいと思った。亀梨和也赤西仁田口淳之介田中聖上田竜也・中丸雄一の六人から成るアイドル集団KAT-TUNは、いくら大「ジャニーズ」帝国に属しているとはいえ、しかも大人気であるとはいえ、現時点では「ジュニア」と称される「デビュー前」の研修生の扱いでしかないから、二〇〇二年八月、記念すべき初のコンサートにも決して充分な予算が投じられなかったに相違ない。以前V6コンサートをヴィデオで見たが、あれは実に贅沢だった。あれに比べるとKAT-TUNのこのコンサートは見るからに安上がりだが、勢いと工夫とサーヴィス精神で補っている。彼らは容姿では異端児風だが、アイドルとしての精神ではむしろ王道を歩んでいるのかもしれない。今年の元旦、テレヴィで「ジャニーズ全員集合カウントダウンライヴ」を見たとき当「diaria soliloquia日々独白」には「関ジャニ∞KAT-TUNの今後に期待してみよう」と書いたのだったが、その感想は結構いい線行っていたかもしれない。
流し見ながらの乍見をした中で私的に最も楽しめたのは「KAT-TUNかくし芸大会」で、六人それぞれ頑張っていたが、特に目を惹いたのは上田竜也のバスケットボールと田口淳之介のジャグリングだ。上田竜也のを評して亀梨和也は「ロバ並み」と賞賛していたが、これに先立ち上田竜也はロバのヌイグルミを着て踊ってもいた。彼は「ロバ」と呼ばれる男なのだ。そして田口淳之介の御手玉をやっている間の真剣な目付きは職人のようだった。
だが、このDVDで最も印象的で衝撃的でさえあったのは、終わり近くにあった涙の告白と決意表明の場だろう。亀梨和也を中心に六人全員で華麗に踊り終えたあとのMC途中、突然、上田竜也亀梨和也が怒り、殴り合い蹴り合い、他の四人を巻き込んでの大乱闘のダンスを繰り広げて、果たして何の演技を唐突に始めたのかと驚かされたが、何と!これは帝国劇場の楽屋で本当にあった事件の再現だったらしい。堂本光一主演の舞台「SHOCK」の楽屋で二人が衝突し、赤西仁田口淳之介の間にも争いが起こり、大変な騒ぎになったらしい。それが果たして関係者や支援者の間にどのように受け止められたのかを全く知らないが、「お客様は神サマーConcert」におけるこの「喧嘩のダンス」のあとの告白の場に漲った異様な雰囲気から、素人考えで勝手に想像するに、ことによると解散の危機をも惹起したのではなかったろうか。そうであるならこのコンサートはそのような危機を乗り越えた末に実現したものだったわけだ。告白の場における亀梨和也KAT-TUNへの熱い思いと決意表明と謝罪、そしてそれに続いた赤西仁田口淳之介・中丸雄一・田中聖それぞれの決意表明は、各自が真剣に意見を戦わせ「意味のある喧嘩」をして、そうして六人組の結束が固まったことを語っていた。赤西仁田口淳之介・中丸雄一は冗談を交えながらなるべく明るく語ろうと努めていたが、田中聖は色々な思いが込み上げたのだろうか、静かに真面目に語りながら泣きそうになっていた。そして最後に登場したリーダー上田竜也。彼にとって年少の亀梨和也は「ステージのことになると何時も真剣で、僕よりも年上なんじゃないかなと思うとき」が多いと云い、亀梨和也と「KAT-TUNについて本音で言い合えて、凄いプラスになった」と思うとも語った。また、上田竜也の自覚するところKAT-TUNには今だ未熟な点が少なくなく、「緊張と不安から始まったコンサート」が大勢の観客に喜んでもらえるかどうか、心配を拭えなかったらしい。「みなさん、楽しんでいただけたでしょうか?」と観衆に問いかけ、温かな反応を受けたとき、「ありがとうございます」と感謝して泣き出してしまった。それを見て思わず貰い泣きをさせられてしまった。そして泣きながら観衆に末永い応援を願う彼を亀梨和也が抱き締めたのには萌えた。亀梨和也は実生活も「ごくせん」風(ただし矢吹隼人に近い?)だったのか。