義経

NHK大河ドラマ義経」。滝沢秀明主演。第十六話。
福原。後白河院平幹二朗)と側近の丹後局夏木マリ)の妖怪コンビに簡単に籠絡されてしまった正二位権大納言近衛大将平宗盛鶴見辰吾)。都を平安京へ戻すよう説得されて神妙な面持ちで平宗盛が退出したのを見送ったあと、「宗盛は、手懐けるのがたやすいのお」と云って不気味に微笑した後白河院と、院の見事な演技に感服して頭を深々と下げた妖怪、丹後局。凄い場面だった。これだけで満足だ。
その後、都を京へ戻した方がよいとの平宗盛の提案を受けて入道相国(渡哲也)は緊急の会議を招集。参集したのは正二位権大納言近衛大将春宮大夫平宗盛のほか、正二位左衛門督検非違使別当平時忠(大橋吾郎)、正三位中納言平頼盛三浦浩一)、従三位左兵衛督平知盛阿部寛)、正四位下左近衛権中将平重衡細川茂樹)、正四位下春宮権亮“桜梅少将”平維盛賀集利樹)、従四位下右近衛権少将平資盛小泉孝太郎)、そして重臣の平盛国平野忠彦)。入道から見て右手に着席したのが時忠・頼盛・維盛・資盛、左手には宗盛・知盛・重衡・盛国。ここで平時忠以外の全員が平安京への都帰りの意見に賛同した。宗盛以下一門全員の裏切りよりはむしろ時忠の必死の機嫌取りが際立っているとも云えよう。そして富士川で大敗した直後の平維盛が、意見を述べる際、弱り切ったような弱気な様子を浮かべながらも何とか努めて気丈に振る舞おうとしていたのも面白かった。
鎌倉では北条政子財前直見)が大暴走。義弟の源九郎義経滝沢秀明)と静御前石原さとみ)との愛ある関係に嫉妬したり、右兵衛権佐源頼朝中井貴一)愛人の亀の前(松嶋尚美)の館に火をかけたり。そして今宵ついに梶原景時中尾彬)の子、梶原景季(小栗旬)が登場。