キムタク月九エンジン

フジテレビ系「月九」ドラマ「エンジン」。木村拓哉=キムタク主演。井上由美子脚本。第九話。
閉鎖した養護施設「風の丘」に刀根明(広田亮平)が戻ってきた。何時も嘘ばかり吐く少年だが、嘘と本当の区別はできていたらしい。自分の嘘に対する周囲の人々の反応を見て、周囲の人々の愛を確認していたらしいのだ。そして彼は今、神崎次郎(木村拓哉)の乱暴な言動の奥の優しさの健在を再確認した上で今度は逆に、次郎の「約束」が嘘になってはいないかを厳しく問い詰めた。これで次郎は奮起した。子どもたち皆との「約束」を守るため次郎は自らの所属するチーム・イチノセの監督、一之瀬新作(泉谷しげる)に改めて頭を下げて、一度だけでもレースに出場させて欲しいと願い出た。それで表彰台に立てなかった場合レーサーを潔く引退するとの条件を付けて。これに対して監督は、引退したらチーム・イチノセからも退職せよとの条件を付けて許可をした。負けたら次郎は職をも失うわけだから極めて厳しい条件だが、それでも許可を出したこと事態が異例のことなのだろう。チーム・イチノセ同僚の末永たまき(岡本綾)の驚きと感激や専属レーサー(青木伸輔)の怒りと嫉妬がそれを物語る。監督が異例の判断を下した理由は、今の次郎が自分自身のために自分一人で走るという考えを脱して、多くの力を得て誰かのために走るという想いを抱くようになったことを認めたからだった。かつて監督自身がレーサーだったとき前者の考え方をしていて怪我をしたらしい。