仮面ライダー響鬼40巻

テレビ朝日系“スーパーヒーロータイム”ドラマ「仮面ライダー響鬼」。細川茂樹主演。四十之巻「迫るオロチ」。
見事な切り返し!と評して可だろうか。悩める王子イブキ(渋江譲二)は今、答えがないのもまた答えであると思い至ったのか。己に弟子を取る資格はあるのか?とあんなにも悩んでいた彼は、悩み抜いた挙句、悩み続けることを選び抜いたのか。なるほど弟子を取る資格があるのかどうかなど実際に弟子を取ってみないことには何とも云えないのかもしれない。「少年」安達明日夢栩原楽人)に対して母の郁子(水木薫)が云ったように、考える前に行動した方がよい場面も時にはあるものなのだ。実際、イブキとともに悩んでいた天美あきら(秋山奈々)は、桐矢京介(D-BOYS中村優一)の奇策に乗せられて桐矢と明日夢の二人を弟子に取ってしまったが、そのことは逆に、天美あきらを一気に飛躍させる契機にさえなるかもしれないわけなのだ。
明日夢を今まで何時も「少年」としか呼ばなかったヒビキ(細川茂樹)は、前回、闘いの支援をした彼を「少年」ではなく「明日夢」と呼んだ。それで明日夢は有頂天になっていた。当然だろう。大きな変化だ。でも、天敵の桐矢京介がヒビキに執拗に弟子入りを志願していたのを知って焦った彼が母からの「考える前に行動せよ!」の助言に励まされてヒビキに弟子入りを志願した直後、呼び名は「少年」に逆戻りしてしまった。ヒビキは明日夢を「少年」、桐矢を「少年の友達」と呼んでいた。
なお、桐矢少年は「少年」明日夢と一緒に天美あきらに弟子入りしたが、それに先立ちイブキやトドロキ(川口真五)にも弟子入りを志願していた。ザンキ松田賢二)・トドロキ・桐矢の三代師弟など実現していたらかなり面白いことになったのではないかとも思う。少し惜しい。