危険なアネキ第8話

フジテレビ月九ドラマ「危険なアネキ」。渡辺千穂脚本。久保田哲史演出。フジテレビドラマ制作センター制作。伊東美咲森山未來主演。第八話。
離婚弁護士2」間宮貴子(天海祐希)の出番は冒頭一分のみ。
さて、今回は皆川寛子(伊東美咲)と皆川勇太郎(森山未來)の姉弟の前に母の広瀬容子(萬田久子)が出現。誰もが予想した通り、最後には寛子の稼いだ金を盗んで消えた。この挙の痛みを強調するのはそれまでの間の母と娘の交流だが、弟の勇太郎は母をなかなか受け容れなかった。この弟の頑なな態度が姉の寛子の天然の人の好さを際立たせるわけだが、それにしても謎であるのは寛子が何故あの女を直ぐに母と認め得たのか?という点だ。家族の写真と照合して判明したというのは理屈に過ぎない。なにしろ生まれたときには既にいなかった人だ。一度も会ったことのない人を母として認めることができるものなのだろうか。そう考えてみると、寛子には理屈はあっても情がないのではないか?と思えてくる。そして人間の情に溢れているのは実は勇太郎の方ではないのかと気付かされる。そうなのだ。このドラマにおける「アネキ」の人物像に違和感を禁じ得ないのはそれがロボット然としているからなのだ。