冗談画報
日本テレビ深夜「爆笑問題のススメ」に桜沢エリカ登場。爆笑問題が十五六年前フジテレビ深夜「冗談画報」に出演したとき司会者の一人が桜沢エリカで、今宵はそれ以来の久々の共演だそうだ。そういえばそうだ。かの伝説の番組「冗談画報」の司会と云えば泉麻人だったが、その脇に桜沢エリカもいたのだ。太田光は「業界視聴率No.1番組」と評したが、なるほど納得だ。視聴者もまた新人材発掘の瞬間を待望していた。スチャダラパーも電気グルーブも東京スカパラダイスオーケストラも、フリッパーズギター(小山田圭吾&小沢健二)もこの番組に出演して一般知名度を上げたはずだ。
例えば物真似芸に関して云えば、当時は所謂「ものまね四天王」の全盛時代だったが、この番組が注目したのは清水ミチコとキッチュ改め松尾貴史と松村邦洋。文句なく名人だった清水と松尾に比して松村は当時まだまだ下手で持ちネタも乏しかったが、間もなく高田文夫の物真似「バウバウ」を生み出して一世を風靡した。この一点だけ見ても「冗談画報」の先駆性が分かる。
松尾貴史の芸で凄かったのは徹底討論「朝まで生テレビ」出演者一同を一人で物真似した「朝までナメてれば」。別番組として放送された特別篇では「どうする?どうなる?武田鉄也」と題し、田原総一郎・大島渚・野坂昭如・小田実・西部邁・広瀬隆・舛添要一・栗本慎一郎・辻元清美・池田満寿夫・岡本太郎等が討論を繰り広げた。途中には土井たか子が参加したり塩田丸男が「やじうま新聞」をやったり俵孝太郎と田原総一郎が対決したりして大いに盛り上がったが、それら全てを一人で演じていたのだ。