仮面ライダーカブト第五話

テレビ朝日系“スーパーヒーロータイム”ドラマ「仮面ライダーカブト」。水嶋ヒロ佐藤祐基主演。第五話。
加賀美新佐藤祐基)と彼の父、加賀美陸本田博太郎)との会話。第三者としての視聴者の目には立派な父親のように見えるのだが、当事者の感情は単純ではない。男子は大概、親に対する心配や感謝を素直には表現できないものなのだ。日下部ひより里中唯)を元気付けるため「世界の花展」に連れてゆくにあたっての加賀美新の誘い方は普通ではあるが、相手の手強さを考慮すれば駄目だろうことは見えていた。諸条件を総合的に考えることのできる天道総司水嶋ヒロ)に比べて、余りにも捻りがない。そして誘い方における加賀美と天道の対照性は、そのまま、秘密組織ZECTの謎の動きに対する各自の反応の違いにも通じていた。それにしてもZECTは恐ろしい。己の利益のためには一般人の犠牲者が出ることをも厭わないらしい。戦闘場面では車を真二つに斬ったところが凄かった。その車の二つの部分を宙に浮かしたまま超高速戦闘に入り、ライダーキックでワームを退治したあとには斬られた車の一方と他方とワームとの三つが相次いで爆破。毎回なかなか工夫をしてくる。最後、ZECTの陰謀に天道が足止めを喰らい、日下部ひよりが痛ましいことになっていたが、果たしてどんな解決を見るのか。次週を見逃せない。