小梅太夫について勘違い

「知らないということは実に恐ろしい」とは昨年八月十二日放送TBS金曜ドラマドラゴン桜」第六話における桜木建二(阿部寛)の言だが、さて、今宵は知らないままでいることの恐ろしさを軽く再認識した。とはいえ大して知るに価する話題でもなく、知らなかったとしても恐ろしさの程など高が知れていることでもあるが、やはり知らないでいることは恐ろしい。
最近「エンタの神様」に出ている狂い咲き小梅太夫について、つい先程までアンタッチャブル山崎弘也の仮の姿と思い込んでいた。無論その根拠は顔が似ていることだけ。もっとも、山崎にしては何だか単調で堅苦しくて工夫が足りないようには感じていたし、何よりネタそのものが一つも面白くないという事実には常々驚かされてもいたが、あれは山崎に違いない!と思い込んだ上で見ると、あんな格好しなくとも余裕で笑いを取れるはずの山崎が敢えてあんな格好して、あんな設定・制約を自らに課していること自体が間抜けで面白いのだ!と思えてくる。それにしても山崎らしくはないとも思い、たった今Wikipediaで調べたところ全く別人であると判明。なるほど納得だ。兎に角ネタ自体は面白くはなく、「畜生!」絶叫の直後の平常心への転換だけが笑えるが、云わば瞬間芸の顔芸で、あれを笑えるものにしているのは顔芸の瞬間に顔のみ大写しにしてみせるテレヴィ演出の力であると云うべきだろう。あれなくしては面白くあり得るはずがない。