トップキャスター第七話

フジテレビ月九ドラマ「トップキャスター」。坂元裕二脚本。佐藤直紀音楽。主題歌=Sowelu「Dear friend」。現王園佳正プロデュース。フジテレビドラマ制作センター制作。平野眞演出。第七話。
資産家令嬢(島村まみ)が失踪。一人の青年が令嬢を連れ去る現場を目撃したとの証言があった。その無職の男、瀬田(根本慎太郎)を、警察も報道各社も誘拐犯と見做し、大騒ぎになった。しかるに現実には彼は、令嬢の愛犬が家出した際にインターネット上の掲示板における愛犬探しの呼び掛けに応じてそれを見付けだしたことで令嬢との親しい交際を始めた真面目で不器用な青年、通称(「電車男」ならぬ)「チワワ男」だったのだ。当初からこの事件の事件性に疑問を感じていた椿木春香(天海祐希)の助言によって、負傷の椿木の代理としてキャスターをつとめた飛鳥望美(矢田亜希子)が生放送の番組中に真相を明らかにして「事件」を解決したところにドラマがあるわけだが、見落としてはならないのは、そもそもこの恋愛の出来事を誘拐事件に仕立て上げた張本人が、令嬢を溺愛の余り「箱入娘」どころか幽囚の状態に置いた資産家自身に他ならないだろうことだ。愛娘が無職の青年に恋して家を留守にすることなど絶対にあり得ないと信じ込みたい余り、誘拐の証拠の一つもない内から誘拐と決め付けて警察を動かしたに相違ないのだ。
誘拐犯と間違われた「チワワ男」こと瀬田を演じた根本慎太郎はNHK新選組!」で大石鍬次郎を演じた。CNB報道部内での伊賀俊平(松田翔太)と石場小吉(生瀬勝久)の抗争は今回も続いていた。