プリマダム第八話

日本テレビ水曜ドラマ「プリマダム」。福間正浩脚本。丸山和範音楽。序曲=プッチーニ作曲「誰も寝てはならぬ」[歌劇「トゥーランドット」]。主題歌=中森明菜「花よ踊れ」。西憲彦&志村彰&森雅弘プロデュース。吉野洋演出。制作協力The icon。第八話。
倉橋嵐子(中森明菜)と遥生(中島裕翔)の母子は、全財産を失ったが、そうした逆境の中にあって逆に幸福な家庭生活を知ることができた。そして住処のない二人を快く受け容れた万田家の人々。嵐子の少女時代以来の真の親友だった万田佳奈(黒木瞳)がそうするのは自然だが、万田高太郎(古田新太)もまた同じようにそうしたのは、以前から遥生と父子のように交流してきたから、やはり自然なことだった。とはいえ世間を知らない嵐子とは違い、遥生は子供なりにもそれなりに世間を知っている。母子二人を抱え込んだことで万田家の家計がますます苦しくなったことに心を痛め、バレエの道を断念することを決意。それを知って佳奈も山本潔(加藤雅也)も高太郎も、そしてもちろん嵐子も夢を捨ててはならないことを力説するわけだが、ここでの副産物としては、山本潔店長もまた昔バレエ・ダンサーを志していた事実が判明したこと、嵐子が吾が子のために敢えて畠山秀介(内藤剛志)に頭を下げることをも辞さない覚悟を決めたことがあった。畠山も、かつて結婚したい程に愛した女と、吾が子にしたい程に愛した子に対してどこまでも冷酷であるわけではなかったようだ。