ブスの瞳に恋してる第十一話

フジテレビ系(関西テレビ制作)ドラマ「ブスの瞳に恋してる」。鈴木おさむ原作(マガジンハウス刊)。マギー脚本。住友紀人音楽。主題歌=倖田來未恋のつぼみ」。挿入歌=MIYUビューティフル・マインド」。オープニングタイトル&キャラクターデザイン=村上隆カイカイキキ)。重松圭一関西テレビ)&平部隆明(ホリプロ)プロデュース。ホリプロ制作協力。本橋圭太演出。第十一話。
外見よりも心が大切!と言い張る奴に限って現実には心なんか見ようともしない。それが世の常であるとは云わないまでも往々そういうことになりがちではある。山口恵三子(朝丘雪路)がその典型例だ。生花の師としては人の心を知り尽くしているかのように語りつつ、軽々と人の心を踏み躙る。当然この師の教えを受けた者も、徒に己の心に自信を抱くだけだろう。蛯原友美(蛯原友里)がそれだ。外見の美しさに甘えることなく「心から美しくなる」ことを得た程の人間が、どうして他人の幸福を邪魔立てするのだろうか。心の修業をした人間のやることとは思えない。このドラマの脚本がもし山口恵三子と蛯原友美の二名をそうした罪深く愚かな痛い悪人として描きたかったのであれば大成功だが、そうでもなかったのであれば脚本自体が痛い。
次週放送分が最終話になるようだが、ラーメン店員の清水浩太役の加藤成亮とAD吉田幸佑役の米原幸佑が出ていなかったら見る気にならない。