ダンドリ。最終回

フジテレビ系。ドラマ「ダンドリ。Dance★Drill」。脚本:横内謙介。原案:長谷川晶一「ダンス・ラブ★グランプリ〜県立厚木高校ダンスドリル部・全米制覇の記録」(主婦の友社)。音楽:住友紀人。主題歌:UVERworld「SHAMROCK」(gr8! records)。ダンス監修:前田千代(日本チアダンス協会)。企画:金井卓也&松崎容子。プロデュース:森安彩&永井麗子。制作:フジテレビ&共同テレビ。演出:小林義則。第十一話=最終回。
鈴木カルロス三郎太(増田貴久)は、高校を卒業しブラジルへ帰国するまでの間の、石橋渡(国分太一)宅への居候中の夜、マコト(大倉孝二)相手に親しく話をしていた。話題は、「かなめん」こと相川要(榮倉奈々)への七度目の告白に際し告白の言葉をどうするのか?について。カルロス三郎太とマコトがこんなにも面白いコンビになるとは予想以上だった。もっと見たいと思わせる楽しさがあった。
そして出立の前日、カルロス三郎太は放課後の学校で相川かなめんに七度目の告白に出た。そのとき相川要の背後にいたチアダンス部「MAYFISH」の皆は待望の瞬間の到来に「キター!」と盛り上がった。カルロス三郎太の背後の垣根の陰では大親友の橋本吾郎(篠山輝信)が見守っていた。しかしカルロスは何時ものようにその場で告白するのではなく、あの「さつき魚」の河原に連れ出し、夕陽の中、ブラジルで農園の再興に励み過労で倒れた父を助けたくて、予定よりも大幅に早く帰国する決意を固めたこと、そのためブラジル行の飛行機の最も早い便を予約したこと、それがチアダンス大会の日である明日であることを告げ、明日の大会に応援に行けないことを謝って、そして七度目の、これまでの七度の告白の中で最も真剣で最も熱烈な愛の告白をして返事を聞かないまま泣きながら走り去った。寝るまで泣いていたかもしれない。
翌日。カルロス三郎太の出立の日。成田空港には大親友の橋本吾郎が見送りに来ていた。チアダンス大会の模様を生中継放送しているはずのケーブルTVの専用チャンネルを映しているテレヴィを探し求めて空港内を二人で走り、無事にそれを見つけ、そのテレヴィで別チャンネルを見ていた外国人に必死に事情を説明して譲ってもらい、チャンネルを変えた瞬間、画面に相川かなめん率いる「MAYFISH」が現れた。幸運に喜んだカルロス三郎太と大親友「三郎太」の喜びを自分のものとして噛み締めた橋本吾郎。
そして全てを見届けた鈴木カルロス三郎太は、どこまでも常に行動をともにして助けてくれた無二の大親友、橋本吾郎に振り向いて、最高に眩しい笑顔で別れの挨拶の手を振り、飛行機に搭乗するため去った。
なお、チアダンス大会の会場には「青春★ENERGY」の「ダンドリ娘」一行も応援のため参加した。美男子なのに全然モテない男「ターザン」こと真島悟(吉田友一)は「MAYFISH」の応援よりも会場でモテたいだけだったようだ。
相川かなめんのリハビリ中、「MAYFISH」の練習にはカルロス三郎太が代役で参加して踊っていたのだが、あのまま本番にも参加してもよかったのではないかと思った。